21st. March..2006  〜  28th. March. 2006
                              Takeshi Isobuchi

                         Stay in NY & LasVegas                                      

     
 

紅茶と磯淵猛氏

 
     
私の磯淵氏との出会い。それは一冊の氏の著書でした。紅茶の国、英国に移住する前のこと、私は何冊かの紅茶に関する本を引っ越し荷物の中に詰めました。その中には氏の著書が数冊含まれていました。氏の紅茶への語り口はたいへん魅力的で本の中の紅茶へ、そして氏の訪れた土地へと引き込まれていくようになり、あぁ、この方にお会いしてみたいなぁと思いを馳せるようになりました。数年後、私は英国よりアメリカへとまいりました。その当時アメリカでは 、私たちのような駐在員の妻は仕事をすることを禁止されておりました。(2003年1月に改正され、私はWorking Permitを取得し、仕事を始めることが出来るようになりました) 旅の中でしか知らないこのアメリカの土地で、たっぷりとある時間の中で、「さて、何をしようかな?」と思い、イタリアンクッキング(Italian Culinary Institute)、アメリカンベーキング(Peter Campus:現American Culinaryinstitute)などを学び始めました。そんな時に新聞に氏がアドヴァイザーである紅茶養成講座の広告を見つけました。日本とアメリカの距離ですから無理を承知でお願いしてみますと、快くお引き受けくださり、紅茶養成講座(これって、すごい響きですね!?)を受講する運びとなりました。もともと大好きな紅茶、そして英国滞在中に出会った、スコットランド出身の女性からお茶やアフタヌーンティーにおけるマナーやおもてなしのノウハウを、またティー・スクール等でも学んでまいりましたが、磯淵氏から新しく学ぶこと は多く、私なりの紅茶の研究が少しずつ始まりました。スタート後、しばらくしてひとつの荷物が日本から届きました。腕にズシッと重たいこの荷物を紐解いてみますと 、その中には氏の著書が3冊収められていました。氏のサインとお手紙が添えられて・・・こんな幸せをいただき、ますます私は磯淵紅茶ワールドに魅了されていきました。そしてその後に氏とお会いする機会を得、 帰国の度に藤沢、東京などでお会いする時間を作っていただき、スリランカの紅茶研修の旅へ参加したりと交流を温めさせていただいております。  この5月に私は日本へ本帰国が決まりました。滞在の最後の大きな想い出となる素敵なメッセージが届いたのは 、今年のお正月が過ぎた頃だったと思います。以前より磯淵氏が「JunkoさんがNYにいる間に、もう一度アメリカを訪れたいと思っているよ」と氏はおっしゃっておりました。私はご案内できる専門家でもありませんし、紅茶に関することと言いましても氏の足下にも及ばない・・・のですから、私がここアメリカで体験し、見て食べて楽しんできたものを、紹介しながらご案内することにしよう、と心に決め(開き直りだわね!?)氏をお迎えいたしました。
  下記エッセイは氏をお迎えしたときのDiaryをベースに、ホンの少し言葉を    添えています。もっともっと早くにまとめたいとおもいつつ・・・早半年・・・  
Mar. 21th.2006      
今日、3月21日、磯淵氏はJALにてJFK Airportに到着。残念ながら私はJFKには車で出迎えることが出来ないため、宿泊先のNYAC(New York Ascetic Club)でお会いすることになりました。私がちょうどNYACのロビーに着きますと、磯淵氏がチェックインの時。再会に胸が弾みました。旅の汗を流されて、再び氏と合流。到着当日にとても申し訳ないと思ったのですが、この土曜に行われますティーセミナーのインフォーメーション掲載のコメントをということで、私がコラムを掲載しているiSeeNY http://www.iseeny.com/にてインタビューの予定が入っています。約束の時間までベルギーが本拠地となっているカフェ「Le Pain Quotidien」へhttp://www.painquotidien.com/久しぶりの再会に話しに花が咲きました。氏の今回の訪米の目的は幾つかお有りなのですが、その一つにアメリカの人々のフードとドリンクのペアリングがあります。まずは紅茶とワッフルをオーダー。ベルギーのカフェですからワッフルは美味しいはず・・・。う〜〜ん、でもかなり食感がハードでお味もきっと・・・、もう少しかな・・?って感じですね。ティーはカフェボウルのような器です。これも今のNYスタイル、多くのカフェでこんな風にサーブしているのをよく見かけます。 磯淵氏とはNYの紅茶事情、日本の紅茶事情などを延々と話し・・・さぁ、そろそろ    iSeeNYのオフィスへ向かう時間です。
     
Le Pain Quotidienワッフルと紅茶 iSeeNYでのインタビュー さくらちゃんに磯淵氏がインタビュー
 
SeeNYのオフィスはマンハッタンの最も中心に位置する、Rockefeller Centerのビル内にあります。迎えてくださったのは私のコラムを構成してくださっている鶴巻さん。実は彼女は茶庵での私のレクチャーにも取材に来てくださ り、そして何よりお茶がお好きでお詳しい方なのです。そして磯淵氏と鶴巻さんのインタビューが始まりました。氏の世界 を歩かれた中での体験に基づく紅茶にまつわる話し、ウィットに富んだお話しは側で聞いている私の心も魅了します。磯淵氏の語り口は穏やかで、でも奥が深く、紅茶の世界へ導かれていきます。氏が今までに一番印象に残ったという中国でのおもてなしのお茶のお話しに私は感動に胸がはち切れそうになりました。おもてなしってこういうことなんだな、と。言葉も通じない人々、でもそこにはお茶という共通点があります。お茶にはその場を豊かにしてくれる魔力があるように思い ます。内容は右記参照に。http://www.iseeny.com/nypick/200603.php#06そして、氏のハードな一日の最後、旅のお疲れもありますので、あまりヘビーな食事よりもと思い、日本食:マンハッタンでとても美味しいお酒とお料理をサーブする「酒蔵」を選びました。「酒蔵」のオーナーMr.&Mrs.Yagi(マンハッタンに9件のお店をお持ちです)は私がレクチャーを担当している「茶庵」のオーナーでもあります。実は朝出がけに、婦人のTomokoさんからお電話をいただき、合流するお約束を。氏と二人でお食事をしていますと、Tomokoさんと大学のあるVermontからNYに戻っているお嬢さんのSakuraちゃんが、そして息子さんのDaihachi君も合流。磯淵氏はカフェインについて、とても大きな興味をお持ちです。「アメリカはフレーバード・ティーに着香する原料はあまり気にしないのに、なぜカフェインのことをそんなに気にするんだろう ?」と。そこで急遽、大学生のSakuraちゃんにインタビューが始まりました。Sakuraちゃんの話は生きた情報です。現大学が生活のなかで、どのようにカフェインを感じ、摂取しているか?(取らないように?)などお話しが続きます。アメリカの大学生は日々の会話の中でも政治やカルチャー、フーズなどのことが話題によくあがるようです。ファッションにも興味があるけれど、それ以上にこのような話題が話の中心のようです。今、アメリカは大きなヘルシー嗜好にあると常々私も感じています。カフェインは刺激を与え、気持を奮い立たせるというイメージが大きいようです。カフェイン・レス、ノー・カフェインが好まれるのはヘルシー嗜好に加えて鎮静効果、つまりゆったりとした気持を抱く生活を望んでいるからなのではないでしょうか?と勝手に想像する私・・・そして、日本で言うと小学生のDaihachi君とは楽しい会話の中で、さりげなく食についての意識などを聞かれていました。Sakuraちゃん、Daihachi君、貴重なお話しありがとう!!そして、オーナーのMr.Yagiも合流。磯淵氏の長い長い一日が終わります。今日は忙しく、合流できないと言っていた夫はNYACまで私を迎えに来てくれました。磯淵氏とは初対面です。夫の中では初対面という印象はないほど、磯淵氏の存在は大きく膨らんでいたようです。私も初日が無事に終わり、でもお疲れの氏をアチコチとご案内してしまい、申し訳ないな・・・って気持ちです。
     
Mar. 22th.2006    
茶庵でのお茶会の日です。まず、朝9時半に磯淵氏と私は簡単なティーとクロワッサンの朝食を ペトロオロシアンhttp://www.petrossian.com/(こちらのレストランのキャビアはNYでも評判のお店でした:今はどうでしょう?)のカフェで取り、まずユニオンスクウェアのグリーンマーケットに向かいました。磯淵氏は今回のNY滞在中にアメリカのミルク事情に付いてのリサーチを、とおっしゃいます。 (10年ほど前にアメリカへ訪れた時にはアメリカのミルクは低温殺菌が主流だったとのことなのですが、私がこちらに暮らし始めた頃にはグロッサリーに並ぶミルクが日に日に高温殺菌ミルクに変わっているのです、その状況を氏によくお話ししていたものですから)そんな中において、低温殺菌、ノンホモを作り続けるRonny Brook(Upper NYにファームを持つ)http://www.ronnybrook.com/site_new/home.htmlのCream Lineをテイストしていただきたいとおもいました。ちょうど今日はグリーンマーケットにRonny Brookがお店を出す日です。どのような温度で殺菌をしているか(161℉、25秒:低温殺菌 とのことでした)彼らのこだわりを聞いてみました。磯淵氏が10年ほど前にこちらでリサーチをされた時にはなかったCream Lineのミルクを市場に送り出すRonny Brookのお話しをうかがえたことは私にとってもとても貴重なことでした。電話をしてアポを取れば彼たちのファームを見せていただけるという温かいメッセージ をいただきました。そしてその足で茶庵  に向かいました。

 

Petrossian cafe (RestrantはCafeのすぐ隣に位置します)

     
           Ronny Brockでお話しを伺い、写真にお二人をおさめる氏                         グリーンマーケット
     
AM11時からPM1時までの2時間をお借りして25名限定のお茶会を設定しました。このお茶会を私は氏の訪米が決まられた時からずっと心描いていました。私と長い時間お菓子とお茶のクラスをご一緒してくださった大切なお友達(生徒さんという響きは好きではないの)そのお願いを磯淵氏にしましたとき、氏は「NYの紅茶ファンとご一緒できるのは嬉しいことだよ」と快く引き受けてくださいました。そして私がお茶会をと選んだ場所はEast Villageにある「茶庵」、Mr.&Mrs.Yagiは快くこのお茶会に場所を提供してくださいました。そして私がこちらを選んだ理由の1つは加藤パティシエの造り出すお菓子を含めて全てのフードをとても美味しいと思うからです。実はこのお茶会、インフォーメーションをお出しし、受付を開始した1時間後にはフルブッキングだったのです。
   
     
そして迎えたこの日、お茶は当初「茶庵」が通常お店でサーブしているものをとお願いしたのですが、急遽磯淵氏のお茶を出していただくことにいたしました。ヌワラエリア、ルフナ、ディンブラとティーフーズに合わせて3種類。ヌワラの時の「わ〜〜〜、優しい香り、お味」の声があがりました。氏の紅茶はほんとうに美味しいんです。私のお知り合いの I 氏は「磯淵紅茶」と命名していますもの。そしてティーフーズは茶庵のパティシエ加藤さんによるアフタヌーンティ・スタイル。ベーグル2種にスコン、そして和の食材も使用したプティ・フールの数々、ティーフーズも「美味しいわね〜」とアチコチからお声をいただいていました。当初、この企画をしましたときに、私はお一人の先生を皆さんで囲んで、それともお一人5分、タロット占いのようにお話しいただく?なんていろいろと考えたのですが、最終的に4つのグループに分かれていただき、先生に30分ほどでテーブルを移動していただいたのです。紅茶の話しは勿論、 歴史からペアリング、ダイエット志向にあるお茶などのお話し、そして氏はお一人ずつに話しかけてくださるのです。参加者のお一人お一人に・・・。あぁ、なんてステキな事なんでしょう、と私胸が躍りました。そして終わりの時間が近づくと、氏の著書をお持ちの方 が氏にサインを求められますと、快くお受けくださるのです。それを見ていた可愛いマダム達は「紀伊国屋書店へ直行」土曜のセミナーに向けて・・・。可愛いでしょう・・?そんな風にお茶会は終わりました。この空間と時間を快くお引き受けくださった茶庵のオーナーご夫妻とスタッフの方々に心から感謝の気持ちを伝えました。
 

 
そして、磯淵氏と私は今日はお道具とグロッサリーのリサーチへ、Sohoへでかけました。NYの紅茶事情をチェックして回ります。まずはマンハッタンには昨年夏にOpenした「Sue la Table」へ。ここで氏がご興味を示したものは銅のケトルでした。実は我が家では結婚前に夫が英国のシンプレックス社の銅のケトルをプレゼントしてくれ、それを今でも愛用しています。 10数年使用しているその古いケトルはそこがぼろぼろになり、ちょうど帰国を間近にし、数個のシンプレックス社のものを入手したところでした。そのシンプレックスも置かれていたのですが、まず口先がやや細くて長い。これは短くて太すぎてもいけないのだそうです。氏が「これだ!!」と思われるものは、まだ存在しないようです。そしてすぐ側の マンハッタンのキッチンと呼ばれている「Dean&Deluca」へ。こちらは日本にも進出していますから、ご存じの方も多いと思うのですが、とにかくいつもお店の中は人で溢れています。紅茶のリサーチをします。以前にコーナーの多くを占めていたアメリカ・コネチカット州にある「Harny&Sons」のお茶が殆ど置かれておらず、フレンチ系のブランドのものがかなり増えていました。そしてミルクを見ます。マンハッタンのグロッサリーの殆どに朝お話しをしたRonny Blockのミルクが置かれています。

そして今日は、夫が合流します。磯淵氏をPeter Luger http://www.peterluger.com/ にご案内したいと言います。どうしてPeter Lugerなのかと言いますと、やはり歴史の長い、そして最もアメリカンを感じることが出来るステーキハウスだからなのだそうです。私も好きですが・・・。でも2週間前のブッキング の試みでも夜の9時45分しか取れません。私たちはバーでしばらく語りながらビールを飲み、のんびりと時間を過ごしました。今日のお肉はエクセレントの焼き加減ではなかったね、と夫。ビールとワインでいただいていましたが、最後に氏が 「アイスティーを試したいな 」、とおっしゃいます。面白いのね、だって「これはチョット濃いねぇ・・・」と言って、お水でバンバン割っちゃって、「ねぇ、この方がずっと飲みやすいし、美味しくなるでしょう?」と、こういうペアリングってとても楽しいです。氏もお疲れのことでしょう。

Peter Luger アイスティー、これを氏はお水で割って美味しくいただけるようにしてくださいました

     
Mar. 23th.2006    
今日は雑誌「Enjoy」のインタビューがあります。「Enjoy」は私が1年間に渡り、お茶のコラムを寄稿してきたフリーの雑誌です。氏をホテルへお迎えに出て、約束の場所「T-salon」へ。「T-salon」はマンハッタンにあるティールームと茶葉の販売を併設しています。1時からはIto-enでお話しをうかがうことになっていますから、インタビューは1時間のお約束、それが1時間半に及び、でもどうしても私は2Fの茶葉コーナーを氏にご案内したかったんです。と言いますのは木曜と日曜はこちらにKazuyoさんがいらっしゃるからです。私がKazuyoさんに初めてお会いしたのは、1月のiSeeNYのコラムの取材の時です。何か彼女に紅茶への情熱を感じたのです。まだまだお茶に携わって間もないという彼女。 でも研究熱心な彼女から今、NYでどんなものが流やり、好まれているのかなど、いろいろなお話を伺うことが出来たのです。そしてその 彼女の情熱に触れ感じたときに、私は磯淵氏の「紅茶事典」をお送りしていました。そんなこともあり、彼女に是非とも会っていただきたいと思ったのです。インタビューの後に氏は 2階でKさんに今のNYでの紅茶事情をいろいろとうかがい、そして今回の氏の訪米の1つのテーマでもあるフレーバードのお茶を幾つかお求めになられました。

 T-salonでインタビューティーフーズとお茶をブログ用(始められて間もないとのこと)用にパチリ!!

     

2FでKazuyoさんにいろいろお話しを伺いながらフレーバードティーを主流にお茶を求める磯淵氏。

     
T-salonを出て、タクシーに乗るとこの時間はそんなに混んでいないUpper Eastへの道が渋滞。大幅にIto-enに遅れてしまいました。今日の日をコーディネートしてくださったTonoshimaさんとティー・マスターのKさん。こちらでもNYのお茶事情をいっぱいうかがうことが出来ました。氏は1つ1つをご自分の中で確認 をされ、納得をされていらっしゃるようにお見受けしました。「点と点が結びつき、はっきり見えてきたよ」と。
     

光りの加減で上手く撮れなかったIto-en

     
そして、今回の氏の1つのテーマでもあるミルクをチェックするために「Whole Foods」へ。実は私は自分の中でアメリカで一般的に販売されているミルクにおいてグレイな部分がありました。それはUltra Pasteurized 今まで学んできた中に出てくるのはPasteurized と Ultra High Temperature(UHT)。つまりPasteurizedを低温殺菌ミルク、Ultra High Temperature(UHT)を高温殺菌ミルクと解釈してきました。ところがアメリカにはこのUltra Pasteurizedと名打つミルクがスーパーに大きな顔をしていっぱい並んでいるのです。氏もこの意味をどのように捉えようか?とおっしゃいます。私はこのUltra Pasteurizedを高温殺菌として捉えてきました。でも、少しの不安はありました。明らかにテイストがちがいます。そして棚(チルドではないグロッサリーが並ぶ)にはしっかりとUltra High Temperature(UHT)が置かれています。氏が7年前の訪米の際にはこのタイプのものはなかったそうです。高温殺菌のミルクはチルドのコーナーへ置く必要なないのだそうです。なんとも面白い体験をさせていただきました。 でもイメージを保つ為なのか、もしくは冷たいミルクをすぐに飲みたいがためなのか・・?最終的にほぼ検証ができました。そして夜は氏のお友達でいらっしゃるMr.Randolにお会いしました。私までご一緒に・・。Mr.Randolが招いてくださった記者クラブ(会員制であり、ドレスコードがたいへんお厳しい!)、この日、氏はタイをされていらっしゃらなかったのですが、レストランのエントランスだけは必要不可欠とのこと。タートルの上にタイをされているキュートな氏。私がいただいたグランマニエのスフレ、美味しかった!!それはそれは素晴らしい時間でした。詳しくご紹介してよいのかわかりませんので、このへんで・・・
     
Mar. 24th.2006    
実は氏からのリクエストで「アメリカ人の家庭でどのようにTea timeを持ち、過ごされているのかを見てみたいな」ということがありました。私は事前にお料理の先生でもあるSuzanにこのことを話しお願いをしました。Suzanはお忙しい中、そしてご主人様がお休みだというこの日に、「Junko、Mr.Isobuchiにお会いできることを楽しみにしているわよ」と言って快くお茶の時間にお招きくださることになりました。チョット落ちがあるんですけど・・「Junko、でも私たちはコーヒーしか飲まないのよ, お隣は英国人なんだけどね」って・・・  エッ? 「でも簡単なティーフーズとお茶でよかったら どうぞ!!」って・・・。「そうなのよ、Suzan、それが磯淵氏の見てみたいアメリカ人のティー・タイムですもの」 私までウキウキしていました。ところが氏の訪米直前にSuzanからお電話がありお母さまが倒れられてお母さまの住むNorth Carolinaへ行かなくちゃならないのとおっしゃいます、と・・・。と言うことで、Suzanの約束がなくなった今日は一日Freeになりました。 まずはAlice's tea cupで軽くブランチ、ここでも氏はワッフル、私はチーズとハモンのスコンを。お茶はティーポットでサーブされますが、抽出済みです。「ちょっとファンシーだねぇ・・・」と一言。でも茶葉を売りティールームを併設しているところへご案内したかったので。
     
Alice's tea cup ワッフル  チーズとハモンのスコン 軽くランチ:Grand Central StationのOyster Bar

Upper WestにあるH&HのBAGELS

     
初めてH&H Bagleで写真を撮ってもよいか聞いてみました。快くOk!!ちょっとびっくりです 。そしてお道具、グロッサリー のゼイバース。ここでも氏は銅のケトルを見ていらっしゃいます。なにやら大きなポットがお気に召されたようで、片手に持たれています。とてもいい感じ!! ここゼイバースには量り売りの紅茶も少し置かれています。でも主流はやはりティーバッグ。ちょうど幾つかの茶葉を求めている女性がいらっしゃるので「紅茶はどんなときに召し上がるか?」「どんなお茶が一番お好きか?」「紅茶をいただく理由は・・?」などを聞いてみました。彼女は「朝はブレック・ファストを、午後にはアールグレイ だったりと、その時の気分で選ぶわね」「そして紅茶はリラックス効果があるのでとても好き」とお話しくださいました。 アメリカ人のお茶に対するイメージ、それはなんと言っても「ヘルシー」、そしてカフェインは体に刺激を与えすぎてしまうので極力カフェインの摂取を控えるという方が多いように思います。そしてアメリカのスターバックス のありかた、をみて、今日本でもとても人気のあるベーグルを・・・とマンハッタンを歩きます。アフタヌーンティーをThe Mark Hotelでいたしました。今日はRingo(Tea Master)さんもお休みでした。残念です。お茶は何故かメリオールに入れられてサーブされました。この間私が訪れたときにはシルバーの小さなポットでしたのに。「でも、どうしてメリオールを使われるのか聞いてみましょうか?」と私が言いますと 氏は「蝶ネクタイでもして来なくちゃね、そして僕の格幅がよければ、きっと銀のポットでサーブしてくれるかもしれないよ」なんてお隣のテーブルを見て一言ジョーク。 「でもこれはこれで、いいんだよ」、と・・・。どうもセレクトをする茶葉によってポットが違うようです。私はNYにはもっともっといろいろなアフタヌーン・ティーをサーブしてくださる所もありますのに、どうして・・?今日に限って・・・?ってチョッピリ反省です。でも氏は「これはこれでいいんだよ」とおっしゃいます。ホロホロ・・・
     
     
そして今日、氏は私にこれからの私の在り方をいろいろとお話くださいました。日本へ帰国後の私のことを真剣 に考えてくださっていました。またまたホロホロ・・・ 。私はあまり事を深く考えないことと、そして今が幸せであればこれ以上に何が欲しいの?ってそんな風に思い考えます。でも、氏のアドヴァイスとお話しをうかがい、もう少し自分自身の先を考えてみることも大切なことなのかしら、と思うようになりました。私にとってはとても難しいこと、でも日本へ帰国のこの時。もしかしたら自分を見つめ直してみるのにはよい機会なのかもしれません。
     
茶庵のフロアマネージャーのNorikoさんとの出会いが八木さんご夫妻、そしてNYでの出会いを導いてくださったのです。Norikoさんは今、お茶という存在がご自分の中で大きく大きく膨らんでいるときなのではないかと思います。お会いする毎に「Junkoさん、今日も質問からです〜」と言う風に。いろいろと試されているから出てくる疑問の数々なのだと思います。私は彼女に紅茶をもっともっと知って欲しいと思います。彼女の情熱を感じるから・・・ 。先日の茶庵でのお茶会ではゆっくりと氏とお話し出来る時間がありませんでした。 そんな気持も込めて今晩は彼女との食事の時間をセッティングしました。と言っても今日は(も)思いっきりアメリカン。 こういうアメリカンをアメリカ人達はどのようなドリンクと合わせていくのかも大切なテーマの1つです。そうそしてブルックリンのPizzeria、「Grimaldi’s Pizzeria 」へ 。NEW YORKで一番美味しいと言われています。夫との待ち合わせはPier17。ここからの美しい夜景を氏に見ていただきたいと思いました。3人でバー・カウンターでビールを飲みながらの時間・・Nさんは磯淵氏を独占。きっといろいろなお話しをうかがったことでしょう。磯淵氏はそんな風に温か く接してくださいます。 夫と合流後「Grimaldi'sPizzeria」へ。夜も9時だというのにまだ外には長蛇の列。でも、お腹いっぱいにアメリカンテイストを味わいました。長い長い一日が終わります。  明日はNew York ACに於いて氏の講演会を企画しています。
     
「Grimaldi’s Pizzeria 」よかったのかしら?思いっきりカジュアル、ちなみにアイスティーは 瓶入りの  「Arizona」でド〜〜ンと置いていきます(アメリカのカジュアルってこんな風なのが多いです:それも特大!!)
     
Mar. 25th.2006    

あまりきれいに映っていません・・?セミナーのときの磯淵氏

     
New York AC:100年以上の歴史を持つマンハッタンの中 でも指折りのアスレティック・クラブです。今日はここで磯淵氏の講演を企画いたしました。私は何の準備もなく今日と言う日を迎えてしまったこの日の朝、反省をしながら荷物を詰めました(今日はここに宿泊、明日はLas VegasのTea Expoに向けて出ますので)。でも、いつものように受付、お客様にお渡ししたいプレゼントの用意はアシストをお願いしたお友達が全てをすすめてくださっています。私は磯淵氏をお見えになられるお客様にお一人ずつご紹介する事ができました。それは私が一番望んでいたことでした。先生に皆さんと一言ずつでもよいのでお話しをしていただきたい・・・そんな風に思い描いていましたから。そして、私の先生の紹介(これがまた、大問題、何も考えていないので、口から出てくることをそのまま言葉にしていました)、講演が始まりますと、お客様は「磯淵氏はどんな人かな・・?どんな話しがはじまるのかな・・?」と言うようなやや緊張した空気を感じました。しかし、15分も過ぎた頃でしょうか・・?磯淵氏の紅茶ワールドに皆さんが引き込まれていく空気へと変わっていったのが手に取るようにわかりました。あぁ、これが磯淵氏の魅力なのだな、氏が語られていることは、全てがご自分の目で見、舌で確かめ、香りを脳裏に焼き付け、手に取り、体験をされていらっしゃること 、そしてその土地土地の人々との温かな交流を持たれていらっしゃること、それが氏のウィットに富んだ、そして心をドキドキとさせるようなお話しに繋がっていくのです。全てがご一緒してくださった方々の心を惹きつけられたことと思います。 講演の最後にお客様のなかのお二方が氏にご質問くださいました。歴史にまつわること、ご質問くださった方、ご自分が旅の中で体験されたチャイのことなど、またまたそれも発展したお話しに繋がる興味深い内容となりました。講演が終わり、磯淵氏にサインを求める長蛇の列が(と言いましてもご参加くださった方は65名ほど 、スタッフ含めて70名ほどですが)1時間近くもできました。お一人お一人と握手をし、サインをしてくださり、写真に一緒に収まってくださる氏。ほんとうにステキな素晴らしいNYでの体験の一日となりました。私もお一人お一人と挨拶をし、感謝の気持ちでいっぱいでした。1つの大きなNew Yorkでの想い出が私の心に刻まれました。5月には5年半のアメリカ生活にピリオドです。最高の想い出です。
     
そして今日、もう一つとても素晴らしい出会いをさせていただきました。それは・・・私は日本クラブで「ステキなお茶の時間」という講座を持たせていただいているのですが、そのレクチャーを3回も受講くださっているKeikoさんがいらっしゃいます。先日の日本クラブでのレクチャーにも参加くださったのでが、その時に今日の磯淵氏のティー・セミナーのご紹介をさせていただきました時に、「まぁ、Junkoさん、私の主人はNew York ACの総料理長なのよ」とお控え目におっしゃられました。そして今日このセミナーが無事に終わりました後に、Chef MizunoがChefのお部屋にお招きくださったのです。それはそれはステキな方でした。優しいお人柄、そして笑顔、この方から生み出されるお料理の 数々はきっと心が温まるような美味しさなんだろうな、とChefの黄金の手を握ったときに思いました。Chefがご用意くださったサンドイッチに、磯淵氏がなんとその場でTea Makeをしてくだるのです。4種類のお茶(ティー・バッグ)がおかれていました。それを氏は2種類のお茶を合わせてクラブハウスサンドイッチに合うようにブレンドしてくださるのです。なんて優しいお味なのでしょう。こんなTea Makeこそ、おもてなしの心なのではないかしら、と思いました。KeikoさんとChef Mizunoに心からお礼を申し上げて・・・

4種類のティー・バッグの紅茶をブレンドされる氏

Chef Mizunoとけいこさん                      

     
無事に講演会も終わりました。少しのお休みを取り、私たちは八木さんご夫妻(今回の磯淵氏の訪米に当たり、私を大きく支えてくださったご夫妻です)とL'Imperoに出かけました。4時間をかけて、ゆっくりお食事をして、尽きないお話しに時間の経つのを忘れました。きっと磯淵氏もお疲れでしょうに、ステキなお話しをまたまた、いろいろとしてくださるのです。今日もステキな一日が終わりました。 
     
     
Mar. 26th.2006    
朝、サラベスでブランチ。やはりアメリカンだなぁ、と思いますが、私は彼女(サラベス)のコンセプトやチョットした心遣いの見えるところが大好きです。勿論彼女のクリエイトするコンフィチュールも!今日は簡単なバターミルク・パンケーキとティーをいただきました。アメリカでサーブされる ものの中では美味しいと思います。磯淵氏はパンプキン・ワッフル。氏はこの6日間で3つのワッフルを召し上がりました。でもきっとご自分のお店ディンブラのワッフルの方がずっと美味しいと思われていらっしゃるでしょう。やはり粉なのかしら?パサパサ感が大きいの。でも、これがアメリカンスタイルのワッフルです。私の好きなテイストを押しつけるのはおかしいもの。ティーはHarny&Sons、最近は数多くのレストラン、カフェ、ティー・ルームでHarnyのものを使用されています。 ティーバッグで、テトラバッグ です。ニュー・ヨークでいただく紅茶の殆どがティー・バックです。ポットに入れたお湯とティー・バッグがドン!とテーブルに置かれ、後は自分でティー・メイクです。今回の氏の訪米中は出来るだけリーフでサーブするお店を選んできたのですが、根本となる茶葉のクオリティーが決して良質ではない、ということ。これからアメリカで紅茶がどのように維持し、それ以上に進化していくのか・・?ベースとなる茶葉のクオリティー、それが大きなテーマになっていくのではないか?と思います。
     
数日間という短い滞在のニュー・ヨークでした。磯淵氏が今回の滞在でどのような事を思われたのでしょう?また、いつの日にか氏からお話しをうかがえますことを楽しみに・・・Las Vegasへと向かいます。明日はTea Expoを訪れます。
     
Mar. 26th.2006 Vol.2    
NYーLas Vegas間 フライトの時間は5時間、私はLas Vegasへは何度も訪れています。Las Vegasのショーはとても壮大で、スリリングで、でも終わったときにホッと、心和んだりするものが多いように思います。氏の訪米前のお話しでは氏は音楽やこういったエンターテイニングにはご興味があまりないと伺っていたものですから、何のセッティングもしないでいました。私「先生はミュージカルとかジャズはあまりご覧にならないのですか?」とうかがいますと「そんなことはないよ!!」と、ジャズもお聞きになるとおっしゃるし、 ギターもお弾きになると・・・。抽象的なアート以外はみんな好きだよ!!と。木曜にMr.Rと食事をしていましたときに、私たちが日曜からLas Vegasへ飛ぶことをお話しをしましたら、Mr.Rは「Junkoさん、'O’は見ましたか?」と、 Cirque du Soleilは ’KA’も’MYSTERE'も見ています。私は音楽をず〜〜っと嗜んできたものですから、クラッシック、ジャズ、そしてこういったショーも大好きなんです。そして磯淵氏に尋ねてみますと「見てみたいねぇ」とおっしゃいます。すぐにチケットの手配をしたのですが、 ショーの2日前、やはりかなり厳しい状況、でも離れた席で2席をとりました。前置きが長くなりましたが、今日はその' O 'に一緒に出かけました。舞台装置の壮大さと美しさに惚れ惚れ・・・。 長いフライトのあとでお疲れだったと思いますが、磯淵氏も楽しんでくださったようです。このアメリカ滞在中になにもこういう楽しい時間が持てませんでしたので、この機会はよかったな!!と思っています。煌びやかな光りに包まれた眠らない夜のLas Vegasの一日が終わります。
     
Mar. 27th.2006    
     
Las VegasへはTea Expoがテーマです。アメリカではTea Expoは春と秋に行われます。春はLas Vegas、秋はRhode Island です。Rhode Island へは以前にも出かけているのですがLas VegasでのTea Expoは初めてです。今日はWhole Foodsやマンハッタンの高級グロッサリーとはやや違う地元(ネバダ州の)スーパーマーケットへ。やはり置かれているものが違います。ミルクもアイスティーも・・売れ筋が違うのでしょう。磯淵氏も見たことのないボトルのアイスティーもいくつか有るとおっしゃいます。ミルクに於いても少し参考になったでしょうか ? 近々水、ミルクなどについて私なりにまとめてみたいと思っています。

庶民派スーパーマーケットでお茶とミルクのリサーチ。やはり東と西ではブランドも違うものが数多くあります

     

そしてTea Expoへ。

     
Las VegasのショーはRhode Islandとは規模が違います。出展数もかなり多いようです。まず私が最も感じたことは、緑茶の普及です。一昨年のRhode Islandでは確か緑茶だけを扱っていたブースは2or3つだったと思います。でも今回の数の多さには、たいへん驚きました。今のアメリカのステイタスと言いましょうか、お茶の人気を象徴しているように思いました。やはりどこで伺っても。まず「お茶はヘルシー」から始まります。SANYOではエスプレッソマ シン、ならず緑茶マシン(抹茶ドリンクもマシンからでてきていたかな?)なども登場。とにかく日本から出店のお店の多いことにとても驚きました。紅茶はインド、スリランカ、中国茶(ブースの中で紅茶も紹介するというもの も)などが数多く出ていました。ドイツからのブースの中でのフレーバード・ティーは、フルーツ、花の香りなどの着香の上にポップコーンが入ったりしているものまで、甘い香りに包まれていました。Ito-enでは先日Ito-en NYでお話しを伺いましたが、今日はto-en NY社長の本庄氏のお話、そしてビヴァレッジ部門のBoさんお話しも伺うことができました。勿論磯淵氏がいらっしゃいますので、お話しの内容も奥深く、私だけではとてもうかがえないお話しの数々に、氏の隣で1つずつ確認をさせていただきました。 ティーバッグを作るマシンを紹介している日本のメーカーもあります。出店したそれぞれのお店がアレンジをしたお茶を紹介しているブースもあります。そして、数々のティー・グッズも出店していましたが、こちらは特別にというものはなく、やはり英国の方がこういうものはたいへんポピュラーに売られているのではないか、と氏はおっしゃいます。ただ2つ、特別に高価なものというわけではないのですが、ティーカップやポットなどをイメージしたアクセサリーを氏はかなりお求 めでした。そして、今回の訪米に当たり「銅のケトル」をお求めになりたいとのことで、NYでもその時々に見ていらっしゃいました。 なかなか決め手がなかったようですが、1つはお気に召されZaber'sで求められました。我が家も銅のケトル愛用で以前にまとめて求めた御用達(ちょっと大げさ・・・)のシンプレックスのケトルをお送りする約束をしていました。ところが今回のExpoで銅のケトルをおいているブースを発見、幾つかお気に召されたようで、まとめてお求めになりました。お店で見たものの価格との差に私もびっくり!!収穫があってよかった!! そんな風にTea Expoでのリサーチは終わりました。
     
磯淵氏、最後のアメリカの夜です。Nobuに予約を入れていました。モダン・ジャパニーズの先駆けと言えばいいのでしょうか・・?Nobuの評価は意見が二つに大きく分かれますが、私は比較的好きかな・・。Las VegasもLondonもNYも出かけています。今日はNobuオリジナルのビールをいただきながら、最後の夜を、いっぱい語りました。今回私たちはMandalay Bayに滞在。このホテルに隣接したThe Hotelの最上階は最高に美しいLas Vegasの夜景を見ることの出来るスポットがあります。その最上階からのイルミネーションを最後に、氏の訪米日程は終わりました。明日は帰路に就かれます。
     
Mar. 28th.2006    
朝8時に磯淵氏を空港へお送りしました。夫はこの足でアルゼンチン、ブラジルへ、私は自宅へともどります。磯淵氏とご一緒させていただいたこの1週間、決して忘れることの出来ない大切な時(と一言で語ることはできませんが)となりました。それは磯淵氏と過ごした時は勿論のこと、このときに出会うことのできた人々との触れあい、そして感謝の気持ち・・・。 私はこの5月に日本へ帰国することになります。ロンドンからトータルしますと8年半に及ぶ海外生活となりますが、最後にこんなにステキな時をくださった氏に、感謝の気持ちでいっぱいです。